VITALSPIRIT

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題未定「攻める」

2020.08.16

仮題「攻める」

 

先日ツーリングで故郷にある懐かしい峠を通った・・

国道10号線、宮崎と大分の県境「宗太郎峠」・・遠い昔の微かな記憶に残る道

いつもの様にコーナーを立ち上がるたびに少しずつペースを上げていく・・・

景色が断片的にだが記憶に残るイメージと交差する。

あの頃の気持ちと感情に触れられるかの様に・・錯覚する。

だが期待とは裏腹に意外に狭く走りにくい、想像以上にひどいギャップと不快なうねり、

いつの間にか恐怖がチョッカイを出してくる。

振り払うように走りに集中する・・違和感を感じながら

駆け抜けるストレート攻めるコーナーごとに違和感の正体は染み出すように湧いてきた。

見覚えのあるコーナーに半世紀以上の時間の経過を感じている・・

 

それはあまりにもさみしく悲しい・・色あせてぼんやりした景色になっていた。

 

「俺だって変わってる・・そりゃ、何十年も月日がたてばあの頃とは違うさ!」

「けっ、つまんねー奴!」・・・なんて自己完結する。

 

でも攻める・・認めたくない自分を払拭するかのように!

ガムシャラに走りたい、正しい事への戦いみたいに・・

攻め込むほどに襲ってくる恐怖に委縮してリズムが乱れる。

「くそ!」怒りの言葉が響く、この念の強さが俺に「挑む力」をくれる。

いまさらの様にガムシャラに走る、夢中になって無心で走っている。

近年忘れかけていた想いはこんな処に隠れていた、この瞬間!

もう戻れない時間が・・辿り着けない世界がそこにある。

走る、ただ走る・・

「未だヤレル!」そう思いこみたい自分の為に。

 

 

こんな日は無事に帰り着いた時の安堵感がいい。

解放されゆっくりする時間、いつもの様に蘇る記憶・・恐怖の突込み・ビビるコーナリング・焦って開ける立ち上がり。

思い出した様に身体もダルさと右腕の痛みを伝えてくる、今日の走りの余韻の様に・・。。

 

走りながら見るさみしく感傷的な空は好きだ

 

 

なーんて感じで

大好きなメーカーズマークをロックでグイっとやり・・・ご満悦!